(観覧レポートのため、敬称を略しています。ご了承ください)
※本記事は2024年2月に公開したものを加筆・修正して再掲しております。
2024年1月28日、那覇市国際通りにある複合文化施設・商業施設「文化てんぶす館」の4階、「てんぶすホール」前は多くの人で溢れていた。
人々が待ちわびているのは、今年1月2日に開催された沖縄のお笑いグランプリ「O-1(オーワン)グランプリ2024」で優勝を果たしたコンビ、プロパン7の単独ライブだ。
O-1グランプリは沖縄テレビが主催する、「沖縄お笑いNo.1」を決めるイベントとして2007年から開催されている。今や沖縄では新年の幕開けを告げる風物詩になっている人気のお笑い賞レースだ。
そのO-1グランプリで今年、プロパン7は大会初の敗者復活優勝を果たした。
彼らのO-1にかける思いは強い。第1回大会から参加している彼らは、15回大会(2021年)には準優勝を果たしたものの、17回大会(2023年)は敗者復活にも進めず、予選落ちという苦汁をなめている。
そのような経験が、ついに今年実を結ぶ。敗者復活を勝ち上がると、その勢いそのままにファーストステージを通過。さらに決勝でも爆笑をかっさらい、18年来の悲願を達成したのだ。
沖縄お笑いNo.1の称号を勝ち取ったプロパン7の単独ライブをひと目見ようと、多くの人が笑顔を浮かべて待ちわびている。
筆者もワクワクしてはやる気持ちを抑えられない観客の中の一人だ。
てんぶすホール内は、すでに熱気と期待が溢れかえっている。筆者は一番前の席に運よく座ることができた。
時間とともに、ぞくぞくと席が埋まっていく。会場内はプロパン7の20周年記念ライブの開幕を待てずにいる様子だ。
オープニング
オープニング映像が映し出され、いよいよプロパン7の単独ライブが開幕。2人の子ども時代からの懐かしい映像が映し出され、会場の期待感が次第に高まっていく。
そしてついに、プロパン7の2人、けいたりんとじゅぴのりが登場。てんぶすホールは大きな拍手に包まれる。
「いっぱい来てくれてありがとうねぇ。じゃあ、どうもありがとうございました」
登場の挨拶とお礼を言って、サッサと帰ろうとするけいたりん(笑)。それを慌てて止めるじゅぴのりの掛け合いに、会場が爆笑に包まれる。
続く自己紹介ネタでも、2人の掛け合いで観客が大いにわいた。
けいたりんが、じゅぴのりを「とーびーらー(沖縄の方言で「ごきぶり」)」「ふちゃぎ(餅菓子のひとつ)」などと紹介。するとその度に、じゅぴのりは「こんな歌があるよぉ」と一言添えて、言葉遊びを加えて替え歌を歌い始める(例えば、「ふちゃぎ」であれば、「ふーちゃぎ、ふちゃぎ、何見てはねる(童謡・うさぎ)」のような具合)。最後に、「いやー!」と叫び、否定して落とす。そのタイミングが絶妙だ。そして、じゅぴのりの必死な表情と、けいたりんのいたずらを楽しんでいるような無邪気な表情が、会場を爆笑の渦に包んだ。
自己紹介が終わると、今年の年始に開催されたO-1グランプリの優勝報告や、注意事項、ライブのプログラムが発表されていく。
その中で、じゅぴのりが披露したエピソードも観客の爆笑を誘う。
自身がコーナーを担当するラジオに出演するためにスタジオを訪れた際の出来事だ。
O-1グランプリ優勝の際に披露したネタ「キロロ〜」の中でモノマネをしていた「Kiroro」の玉城千春、本人に遭遇。これは、報告しなくてはいけないと思い、「O-1でまたKiroroをやらせていただいて、優勝しました!ありがとうございました!」と伝えたという。しかし、返ってきた反応は予想とは違うものだったようだ。
「おめでとう、よかったね。って言われるのかと思ったら、「聞いたよ!またやったのぉ?あのさ、自分でやって笑われるのは良いけど、他人(ひと)にやられて笑われるのは嫌!」って」
披露したやり取りに爆笑がわき起こる(笑)。怒っているようで、怒っているように聞こえないのは、うちなーぐちの良いところだ。むしろ、もっとやって!と言っているようにも聞こえる(笑)。
そんな大爆笑のオープニングから、いよいよライブが始まる。プログラムは以下のとおり。
- マラソン コント
- D I Y コント
- キロロ〜 コント
- 伝 令 コント
- 琉球講談 「真謝(まじゃ)のキジムナー」
- 漫 才
コントの合間、衣装替えの時間には各界著名人からの「おめでとうメッセージ」なども流されるようだ。さすが20周年記念ライブ、観客の楽しませ方の引き出しがたっぷり準備されている。
いよいよ、プロパン7の20周年を記念した単独ライブが始まる。
じゅぴのりが「スタートの掛け声を一緒に!」と呼びかける。観客はもちろん、それに喜んで応じる。
「プロパン7単独ライブ「二十周年で爆発だ。」スタート!」
観客の弾むような声が会場を包み込む。楽しくて幸せな時間が始まった!
お祝いコメント ゆうりきや〜・嘉数ゆり・儀間江梨
プロパン7の2人がコント衣装に着替える合間に紹介されるお祝いコメント第一弾、一発目に登場したのは、事務所の大先輩で、沖縄お笑い界のレジェンドと言っても過言ではない「ゆうりきや〜」だ!
沖縄県民にはお馴染みのおじぃとおばぁの格好で登場した2人(城間祐司/おじぃ役・山田力也/おばぁ役)は、敗者復活からO-1グランプリ優勝を果たしたプロパン7を称える。が、途中からプロパン7の2人が獲得した賞金の話になり、不穏な空気に(笑)。
沖縄テレビ開局65周年と重なった今大会の賞金は65万円。ゆうりきや〜の2人は、プロパン7が事務所の直属の後輩であることや実印を押した契約書があること、大人なんだから配慮があるだろうと、権力ちらつかせながら、何かを求めている様子(笑)。
最後は、何かしらの暴露もあるという意味深な(笑)言葉と自身の35周年が近いという宣伝の言葉を残して去って行ったのだった(笑)。
このご時世、確実にパワハラ認定される言動(笑)。会場もゆうりきや〜の2人の掛け合いに大爆笑。ふざけているのか、それとも本気なのか分からない姿は、さすが芸歴35年のベテランの味と唸らざるを得ない。
続いて登場は、沖縄で大人気のタレント、嘉数ゆり。優しく愛らしい笑顔は、沖縄県民の心を鷲掴みにしている。2児の母としての顔も持ち、仕事と子育ての両立に励む姿は「沖縄のママ代表」と言えるだろう。
まずは、プロパン7の20周年とO-1グランプリ優勝を称える。そして、ラジオのコミュニティで10数年前に2人と出会い、お笑いというもののなんたるかを教えていただいたことへのお礼と、また一緒に仕事ができることを楽しみにしていることを素敵な笑顔で伝えていた。
3人目には、県内を中心にレポーター、番組MCとして活躍する儀間江梨が登場。けいたりんとは、生活情報や新商品情報を伝える番組「Qごろ〜ずカフェ」で共演している。
プロパン7の20周年のお祝いと、今後、30周年に向かって突き進んでいくことを応援しているとのメッセージが送られた。
コント マラソン
暗転した舞台が明るくなると、長机に紙コップが設置され、「頑張〜れ!頑張〜れ!」と手を叩きながら応援しているおばちゃんが登場。そう、けいたりんの十八番と言ってもいい、沖縄のおばちゃんキャラの登場だ(笑)。
少しお節介焼きで、明るい、どこにでもいそうな沖縄のおばちゃん。けいたりんは、その特徴をしっかりとらえている。だから観客は一斉に笑い出し、こう思うのだ。「ああ〜、こんなおばちゃんいるねぇ」と(笑)。
そこにやって来たのは、ピカチュウの着ぐるみ帽子を被ったじゅぴのり。いわゆるマラソンで目立とうとしているランナーだ(笑)。疲れた表情を浮かべながら、けいたりんのもとへとやって来る。
この2人、実は親子だったという設定。息子のおふざけがすぎる格好を見た母親は、怒り心頭で矢継ぎ早に息子を責め立てる。
「あんた、なんね、その格好は?犬ね?」
「ピカチュウよ、ピカチュウ」
「えー、ギョウ虫」
テンポ良い切り返しに、会場からは笑いが漏れる。母親と息子の掛け合いは続く。
「アニメのキャラクターよ、アニメのキャラクター」
「琉大まで行ってなぁ!!琉大まで行ってこんな格好するのかあんた!」
大学まで卒業した良い大人が何をしているのか…それも我が息子が…という呆れと怒りに母親の声が大きくなる。
「これは市民マラソン。コスプレだよ。ポケモンよ、ポケモン!」
息子は息子で、楽しんで走っているだけなのだから悪びれる様子はない。いくら親に責められたからと言って、楽しく走るのをやめる気はないようだ(笑)。
「ポケモンか、ポケムンか分からないけど、お母さんにしたら、あんたはただのフリムン(馬鹿者)だよ!」
ピシャッと言い放った「フリムン」の一言で、会場は大爆笑に包まれる。確かに、親から見れば、大学まで出て変な格好で走っているバカ息子にしか見えないだろう(笑)。
軽妙なやり取りは続く。給水所の水を飲んで先に進もうとする息子に対し、この水は生水だから飲むな(笑)と言い、向こうの自動販売機でポカリスエットを飲むようにとお金を渡そうとする親心。それを鬱陶しそうに断る様は、どこにでもありそうな家族の風景だ(笑)。
制限時間があるから先に進むという息子の言葉で驚き、何にかを思い出したように時間を確認する母親。給水所スタッフの数人を集めると、突然こう言い放った。
「ここからはもう給水所のスタッフとジョガーの関係じゃないよ。交通規制被害者の会。みんなマラソン大会の交通規制でひどい目にあったんだよ。だから、人の鎖を作って、遅れて来るランナーを止めようとしているわけさ」
驚愕の事態に(笑)、息子も驚きを隠せない。それもそのはず、自分の母親が突然、被害者の会を結成してランナーの妨害をしようというのだから。それも、卵が安く買えなかったことや内地に嫁いだ娘を空港に迎えに行けなかったなど、かなり個人的な理由からだ(笑)。
極め付けは、レンタルしたDVDを返しに行けなかった母親が言った一言。
「通してください!通してください!せめてこの子(DVD)だけでも」
まるで「世界の中心で、愛をさけぶ」の名シーンのような台詞に会場は大爆笑に包まれた。
しかし、制限時間が迫っているから通るという息子。ここからは親でも子でもない(笑)から、絶対に通さないという母親。すると、ここで中島みゆきの曲が流れ出す。動きがスローモーションになると、会場に笑いが溢れる。
絶対に通さないと言っていた母親は、手招きをして「ここから通れ」と指示(笑)。
「意外と甘いな」
じゅぴのりの言葉でオチがつくと、会場からは笑いと拍手の波。2人の掛け合いと表情、そして親子の心情が溢れ出しており、それが観客の笑い心をくすぐる。けいたりんのお母と、じゅぴのりの息子、この配役も素晴らしいの一言に尽きる。
沖縄あの人この人 名作集
沖縄あの人この人は、けいたりんがYouTubeで公開している「ひとりコント」だ。沖縄の「ああ〜、こんな人いるなぁ」と思わせる人物設定がされており、沖縄あるあるコントと言っても良いかもしれない。
一人芝居で繰り広げられるコントだが、妙に哀愁のあるおじぃや、チャーミングなおばぁなどなどを演じ分けており、けいたりんの演技の素晴らしさを堪能できる。
ここでは、実際に見てもらった方が良いだろう。紹介された「沖縄あの人この人」のリンクを貼っておくので、ぜひ、一度見ていただきたい。
※YouTubeのタイトルでは、「タイミング」が「リズム」となっています。
コント DIY
沖縄で有名な某ホームセンターを舞台に繰り広げられるコント「DIY」。筆者はこのコントが大好きだ。
客としてブルーシートを探しにきたじゅぴのりだが、どこにあるのか分からないため、店員であるけいたりんに話し掛けようとするのだが、他のお客さんの接客にかかりきりになり、放置されてしまう展開に。
その際に、エリアの担当者にを呼び掛けるアナウンスの真似を行うのだが、その際のエリアの分類が秀逸なのだ。
例えば、日焼け止めを探すお客さん。けいたりんはこう呼び掛ける。
「園芸用品担当さ〜ん、園芸用品担当さ〜ん、至急アロエコーナーまでお願いしま〜す」
日焼けにはアロエ!(笑)という沖縄の考え方に会場からは笑いが。園芸用品であることに間違いはないが、アロエコーナーに置いてあるの?と思うと笑ってしまう。
筆者が最高に秀逸だと思っているのは次の3つ。
ヒヌカン(台所に祀られる火の神(かまど神)のこと)を買いにきたお客さんに対しては、こう案内する。
「キッチン用品担当さ〜ん、キッチン用品担当さ〜ん、ヒヌカンコーナーまでお願いしま〜す」
じゅぴのりの「ヒヌカンってキッチン用品なの?」のツッコミで笑いが起きる。
殺虫剤を求めるお客さんに、どんな虫を退治するのか尋ねるけいたりん。
「ヤモリですか?ヤモリは害虫じゃないですよ!シロアリとか食べるんですよ。シロアリとかが害虫です。ウチではヤモリは害虫と認めていません!」
正しい!(笑)ヤモリは「家守」と書くくらいで、シロアリなどの害虫を食べてくれる。そんなヤモリが害虫なわけがない(笑)。ただ時々「ケケケケケ」と鳴くので、ビクッとしてしまう。これだけはやめて欲しいな(笑)と筆者は思っている。
そして、極め付けは「石敢當(いしがんとう/沖縄の魔除け。十字路に設置されている)」を買いに来たお客さんへの案内だ。
「エクステリア担当さ〜ん、エクステリア担当さ〜ん、あっ、エクステリア担当私だ。ご案内しましょうねぇ。ワゴンに積んであるので良いですか?」
これは、会場中が笑いに包まれた。確かに、見ようによっては石敢當はエクステリアなのかもしれない(笑)。実際、ホームセンターで売られているのだから、うん、エクステリアと見る人もいるのだろう(笑)。しかし、まさかワゴンセールで売られているとは…(笑)。
ここからは、じゅぴのりの受難が始まる。自分自身がブルーシートを買いに来たお客さんなのに、なぜか店員さんと間違われてしまう。
先のお客さんと同じような商品を買いに来た人々に、けいたりんが言っていた通りに案内せざるを得なくなる。このとき、ヤモリは害虫じゃない!と言い張る姿に会場から笑いが起きる。
なぜ、じゅぴのりは店員と間違われたのか?それは、オレンジ色のTシャツを着ていたからだ。沖縄で最も有名なホームセンターのユニフォームの色がオレンジ色。そのため、間違われていたのだった(笑)。
それを嘆くじゅぴのりの前に、けいたりんが戻ってくる。ようやくブルーシートの場所がきけると思ったじゅぴのりだが、けいたりんにも店員と間違えられてしまうと言うオチ。
沖縄では、ホームセンターに出かける際には、決してオレンジ色の服を着てはいけないという教訓が込められた、含蓄のあるコントだった(笑)。とにかく、このコントは、言葉選びのセンスが秀逸でおおいに笑わせてもらえる。
お祝いコメント 金原亭杏寿・アイモコ・グルクンマスク
お祝いコメント第二弾の1人目として登場したのは金原亭杏寿。金原亭世之介の弟子で、沖縄の女性としては初めて二つ目昇進という快挙を成し遂げている。
元々、沖縄でタレント活動を行っており、NHK朝の連続ドラマにも出演。俳優としての演技レッスンの講師からすすめられ、師匠の落語を聴いたのが落語家としての始まりだったという。
プロパン7へのお祝いとともに、謎かけも披露した。
「プロパン7とかけまして、大谷翔平の満塁ホームラン2本ととく。その心は、発展(8点)間違いないでしょう」
謎かけは、演芸として発展してきた言葉遊びのひとつ。落語家としての腕の見せ所を決めてみせた金原亭杏寿の今後にも期待大だ。沖縄の女性初の真打昇進、夢と希望に溢れている。
続いての登場は、アイモコの2人。ミュージシャン、ラジオパーソナリティなど、多才な活躍をしながら、沖縄県北部にある大宜味村のふるさと観光大使として、その魅力を伝える活動も行っている。
やっていることは前から変わっていないのに、年を重ね、おじさんになったからこそ面白くなったと、プロパン7のことを語るアイモコ。プロパン7は、沖縄の博多華丸・大吉だというモコの言葉には納得と同時に、うまいことを言うなぁと唸らされた。
お祝いの言葉と、これからも周りに愛されるコンビで居続けて欲しいことを伝えた。
アイモコの2人も、沖縄県民に愛される素晴らしい夫婦ユニットだ。これからも、沖縄に素敵な音楽と笑顔を届け、いつまでも愛されるミュージシャンとしての活躍を一県民として心からお願いしたい限りである。
3人目に登場したのは、琉球ドラゴンプロレスリングの代表にして、現役プロレスラーとして活躍するグルクンマスクが登場。沖縄に元気とエンターテイメントの素晴らしさを伝え続けるヒーローがプロパン7にお祝いの言葉を伝える。
個人的にも仲が良く、家に遊びに行ったこともあるというグルクンマスク。満席となった会場に行けないことを述べつつ、裏から手を回してくれれば良かったと、ひと笑い入れてくるところは、さすが関西の出身だ(笑)。
最後の締めは、決着は今度リーグ(戦)で着けましょう!とプロレスに結びつける話術もあっぱれ!プロレスだけでなく、言葉でも楽しませてくれるグルクンマスク。一時は引退も考えていたようだが、現役続行を表明し、これからも沖縄にプロレス文化を根付かせるため、その勇姿を見せてくれるようだ。琉球ドラゴンプロレスの今後にも期待大だ!
コント キロロ〜
続いてのコントは、観客も待ちわびていたであろう、キロロ〜のネタ(笑)。キロロ〜の2人が登場すると万雷の拍手がわき起こった。
キロロ〜のライブに来てくれたことに感謝するボーカルの玉城千春(チハル〜)役のじゅぴのりとピアノの金城綾乃(あーのー)役のけいたりん。
キロロ〜の2人は、どうやら子どもの保育園が決まらず、活動再開がなかなかできなかったようだ。3年も待たされ、毎日通い続けた担当者にこう言われたという。
「長い間、待たせてすいません」
「それでは聴いてください。キロロ〜で長い間」
まさかの曲振りに、チハル〜は「長い間って待機児童の歌じゃないよ」とツッコミ。会場に笑いが響く。筆者は、このボケのセンスも素晴らしいし、名曲をイジる勇気も素晴らしい(笑)。
2人の話題は、チハル〜が歌っているときに、あーのーがじっと見つめていることに移っていく。なんと、あーのーには、チハル〜の後ろに髪の長い女の人が立っているのが見えているのだそうだ。
「あんた幽霊が見えるの?」
「南部は歩けませ〜ん!」
このやり取りにも、観客は爆笑。さらに畳み掛けるように、その髪の長い女性はコッコ〜(Cocco)だと思っていたというあーのー。これでもかというボケに、会場が大爆笑に包まれた。
「キロロ〜の新メンバーにコッコ〜が入ったのかと思って。それでさ、こんなぁして、見ているわけ」
「もう、見ないで、見ないでぇ」
「それでは聴いてください。キロロ〜で、未来へ」
「見ないでって言ったんだよ。未来へじゃないよ」
言葉遊びでKiroroの名曲に繋げていく2人のやり取りは、かなり秀逸だ。さらに、歌詞の中にある「足元を見てごらん」にかけて、足元にその女性がしがみついている仕草をするあーのー。
怖いから、そんなときどうしたら良いのか尋ねるチハル〜に対して、あーのーはアドバイスを授ける。
「歌いながらで良いから、心の中で、私には助けられません、私には助けられませんって言ったらいいよ」
確かに、そんな風に言うようにテレビで霊能者が言っていたような記憶がある(笑)。そして、再びそこから曲紹介につなげようとするあーのー。今回は「青の呪文」だ(笑)。
テンポの良い掛け合いが続くため、会場全体に良いリズムが刻まれているような雰囲気を感じる。だからこそ、観客はコントに引き込まれてしまうのかもしれない。プロパン7の持つ、場の空気を支配する力に脱帽だ。
そして、極め付けはリハーサルにもなかったという、キロロ〜の未発表曲を歌うというムチャ振り(笑)。チハル〜は困惑顔。あーのーは悪戯っぽい顔。ライブの醍醐味がここに詰まっていた(笑)。
あーのーが曲名を言い、チハル〜がそれを歌うという単純なものだが、歌担当にはたまらない。初めて聞く曲名から、歌を考えなくてはいけないのだ。
筆者が笑いをどうしても堪え切れなかったのが、2曲目の「急坂すぎる末吉公園」。曲名が秀逸すぎる!
「末吉公園で〜ボール遊びしてたら〜、ボールが道に飛び出して〜、一気にマリエールオークパイン(結婚式場)まで〜」
地理に詳しくない方は想像できないかもしれないが、末吉公園からマリエールオークパインまでは、かなりの距離がある。その距離を一気に転がっていくボール(笑)。いや、それぐらい末吉公園の坂は急なのだ、本当に(笑)。
とにかく、ムチャ振りをするあーのーに、必死に喰らいつくチハル〜の一生懸命な姿が爆笑を誘う。必死に何かに打ち込む姿は、どこか滑稽に見えてしまうのかもしれない。お笑いというジャンルだからこそ、その真剣な姿が余計に観客の爆笑を誘うのだ。
最後は、O-1グランプリでも披露した、おばぁの家の風呂場にある「給湯パイプ」のネタを披露し、Kiroroの名曲「Best Friend」の一節を歌ってオチをつけた。
キロロ〜のネタは本当に面白い。沖縄の人の心をくすぐるネタや、じゅぴのりの必死さに笑いの神経が刺激されてしまうのだ。ただ、このコントが本物のKiroroに怒られないことを祈らずにはいられなかった(笑)。
お祝いコメント 山城智二・初恋クロマニヨン
お祝いコメント第3弾、最初に登場したのは、沖縄の老舗芸能事務所FECの代表を務める山城智二だ。かつて「ふんだりけったり(ふんけり)」というコンビで活躍しており、筆者も大好きなお笑いコンビだった。
最近では兄であり、沖縄で最も有名なお笑いコンビ「ファニーズ」として活躍した山城達樹の足跡をたどる映画「ファニーズ」を制作・監督している。
プロパン7はFECに所属していたこともあり、付き合いも長いようだ。けいたりんについては、褒めに褒めていた智二だったが、じゅぴのりについては、「人間じゃなかった」「言葉をしゃべれなかった」など、強烈な愛情表現を繰り出した(笑)。
失礼ながら筆者は思わず吹き出してしまったのだが、会場も笑いに包まれたことを申し添えておきたい(笑)。
いや、長年の付き合いだからこその愛情たっぷりなお祝いの言葉だったのだと思う(笑)。
続いては、初恋クロマニヨンが登場。初恋クロマニヨンと言えば、O-1グランプリ制覇はもちろん、お笑いバイアスロン(沖縄県内で開かれている賞レース。コントと漫才を総合評価する)を3度制している実力派ユニットだ。
お祝いコメントでは、松田しょうと比嘉憲吾が、お祝いの言葉と、お世話になっている感謝を伝えているのだが、なぜか新本奨だけは子どもたちと混じってダンス練習に打ち込んでいる。
2人に呼ばれても、新本は練習があるからとお祝いのコメントを言わないという状況に(笑)。このズレ感を利用した初恋クロマニヨンのお祝いコメントに、会場が笑いに包まれていた。
コント 伝令
高校野球のユニフォームに身を包んだじゅぴのりが登場。
「9回裏、ツーアウトランナー2塁3塁、カウント2−3。このバッターを抑えれば甲子園だ」
高校球児が夢見る甲子園まであと1球という緊迫のシチュエーションからコントが始まる。ピッチャーのじゅぴのりは緊張した表情を浮かべ、試合に臨む姿。しかし、その緊張感を破って登場したのは、けいたりんだ。
「ファイム!(タイム)」
伝令として登場したのは、なんと「はーもー(歯のない人)」だった(笑)。じゅぴのりに駆け寄り、何かを伝えるのだが、まったく何を言っているのか分からない(笑)。
「みっちゃん、思いっきり笛吹いていけよ」
会場は笑いと「?」に包まれる。これはどうやら、「ピッチャー、思いっきり腕振っていけよ」ということらしい。じゅぴのりもよく解読できたものだ(笑)。
終始このようなしゃべり方のため、会場の笑いが止まらない。キャッチャーは「なっちゃん」、打たせていこうは「浦添行こう」、2アウトは「うーとーとー(神仏や仏壇に手を合わせる際の言葉)」と聞こえてしまう(笑)。
気を取り直そうとするじゅぴのりに、「まんまれ、まんまれ、み〜っちゃん(頑張れ、頑張れ、ピッチャー)」の声援が(笑)。これに動揺したのか、フォアボールを出してしまう。
これに反応して監督が登場。しかし、この監督もはーもー(笑)。掛けた言葉が、「やー(お前)、チャプチェだろ。キムチでビビンバ」だ。これには誰も笑いをこらえきれずに会場中が爆笑の渦に(笑)。
どう聞いても韓国料理にしか聞こえないこの言葉、どうやら、こう言っているらしい。
「やー、キャプテンだろ。気持ちでビビるな!」
この言葉遊びのセンスには、見事の一言しかない。どんな発想でこのネタを作ったのか取材したいくらいに面白い!
結局、集中し切れなかったのだろう。じゅぴのりが投げた球は打たれてしまい、甲子園の道は途絶えてしまった。
これに監督は、「はぁもぅ(がっかりしたり、悔しいときに出る言葉)」と一言。「はーもー」をかけたオチ(笑)で爆笑のうちにコントが終了した。
沖縄あの人この人 名作集
こちらも、実際の映像を見ていただきたいため、URLを貼付しておこう。本当に、けいたりんの演技力たるや!爆笑必死!
【沖縄あの人この人】タネも仕掛けも分からないのに出身だけは分かるマジシャン 2
琉球講談 真謝のキジムナー
琉球講談という、新しいジャンルにけいたりんが挑戦する。脚本は、琉球史のスペシャリストである賀数仁然さんが手掛けているようだ。
近年、落語も人気を得てきたが、講談も神田伯山が牽引する形で人気を集めつつある。そんな講談をけいたりんが披露する。と、ここで少しだけアクシデント。張り扇(講釈台を叩くための扇)と扇子を忘れてしまったらしい。まあ、これはご愛嬌(笑)。内容良ければすべて良しだ。
久米島の真謝村というところに、マツジュウという青年が、妻であるウサグァと住んでいた。2人の間には子どもはいない。彼らの家には大きなガジュマルの木があったそうだ。
マツジュウは海人(うみんちゅ)と獲れた魚などを那覇まで運ぶ海運業を営んでいた。
話はある旧正月のウンケー(ご先祖様をお迎えする日)の日に、マツジュウが家に帰るシーンから始まる。
家に帰ってきたマツジュウは、妻のウサグァがいないことを不審に思いつつ、ウンケー用、またはウークイ(ご先祖様をお送りする日)用に用意されていたと思われる上等の酒を縁側で飲み始める。「これは、ウサグァが買ってきたものかもしれない」などと思いつつ。
一方、ウサグァは家の裏に大量の薪が積んであることに驚いてしまう。あまりにも大量の薪を目の前にして、もしかしたら、夫であるマツジュウが毎日大変な自分を思って、持ってきたものではないかと考えていた。
ところが、これは2人がしたことではなかったのだ。顔を合わせた2人は大喧嘩。そんなとき、ガジュマルから「アハハハハハ」という甲高い笑い声が聞こえてくる。
驚いた2人がガジュマルを見ると、そこにはキジムナーがいて2人を見ていたのだ。立派なガジュマルの木が気に入り、ここに引っ越したいと言う。そして、自分が子どものいない2人の子どもになってあげると言う。
2人は子どものいない自分たちのために、ご先祖様からの授かりものかもしれないと考え、キジムナーをガジュマルに住まわせることにする。
キジムナーは毎日毎日マツジュウを海に誘い、大量の魚を獲り、お礼代わりに魚の目玉を片方だけもらっていた。
しかし余った魚を那覇に売ることで生活が豊かになったマツジュウは、毎日毎日キジムナーと一緒に漁に出るのに嫌気が差してきてしまう。また、漁の度に聞かされる高笑い、片方の目を食べる際のクチャクチャという音が耐えられなくなっているという。
そんな愚痴をこぼしていたことを、不幸にもキジムナーに聞かれてしまう。落胆した様子でガジュマルに戻ってしまったキジムナー。
そんな中、悲劇が幕を開ける。キジムナーが漁に出てしまい、ガジュマルにいないのを幸いと夫婦は大きなガジュマルの木に火をつけて燃やしてしまったのだ。
漁から帰って来たキジムナーは燃えてしまったガジュマルを呆然と眺めていたが、いつの間にかいなくなっていた。
それから数年、那覇で仕事に来ていたマツジュウは、干潟でタコ獲りをしていた子どもに出会う。会話の中で、キジムナーの話題となり、自分がしでかしてしまったことを後悔している様子で語り出す。
すると、それを聞いていた子どもが、マツジュウの目を銛で突いたのだ。そう、その子どもこそ、マツジュウが追い出したキジムナーが化けた姿だった。
ついには、キジムナーは銛で突いた目玉を食べてしまった。
このようなストーリーに、けいたりんの臨場感あふれる語り口と、キジムナーを演じるときに見せる狂気じみた笑い声が相まって、背筋が凍るような感覚におちいる。
長い話ではあるが、見応えたっぷり。特にけいたりんの演技には目を見張るものがあり、話に引き込まれてしまう。
けいたりんの凄みを感じる一席。ぜひ、機会があれば皆さんも生で見てもらいたい。
お祝いコメント 喜舎場泉・ゆっきー・石嶺店長
お祝いコメント第4弾、トップを飾るのは、沖縄の女性お笑いコンビとして第一線で活躍を続ける「泉&やよい」の喜舎場泉。筆者も同じ町の出身のため、非常に親近感を持っている。
近所にスブイ(冬瓜)をお裾分けしに来たという設定で画面に入ってきた泉。カメラに気付くと、プロパン7の20周年にお祝いメッセージを送る。ところが、次第に風向きが変わる(笑)。
けいたりんの「沖縄あの人この人」について、YouTubeでやることを進めたのは自分であることを主張。O-1グランプリで優勝した際の賞金の話におよぶという、どこかで見たような展開に(笑)。
やはり、ゆうりきや〜と同時期にテレビで活躍していただけあり、何か感じ取るものがあったのだろうか(笑)。最後は、自分の出演しているYouTube番組の宣伝もしていた。いやはや、抜け目がない(笑)。
続いては、お笑いコンビ「キャン×キャン」としても活躍中のゆっきーこと長浜之人が登場。こちらはなぜか、お祝いコメント収録前という設定でカメラを回している。
プロパン7とは同級生なのだが、どんなエピソードを話せばいいかをディレクターと打ち合わせをしており、お祝いメッセージとはほど遠いエピソードを話していた(笑)。
そして、最後はディレクターの「すいません、(カメラ)回ってました」の一言に反応し、「それでは新郎新婦の入場です」と言って終わってしまう。なんと、お祝いメッセージはなし(笑)。しかし、同級生らしい、なんとも愛情が伝わる方法ではないだろうか。きっと、お祝いの気持ちはしっかりと届いたはずだ(笑)。
最後に登場したのは、沖縄では知らない人がいない店長、ビッグワンの石嶺店長!会場からも「おお〜!」という声が漏れていた。ディスカウントショップとして、県民に広く知られるビッグワン。そのCMに出演している石嶺店長の知名度は大きい。
そんな石嶺店長は、プロパン7のコントが大好きだそうだ。さらに、お母さんもプロパン7が好きということで、家族全員で応援していることを笑顔で伝えていた。
20周年をお祝いし、さらに上を目指して欲しいとエールを送る。やっぱり石嶺店長はイメージ通り良い人に違いない!(笑)
漫才
いよいよ、20周年記念単独ライブも佳境に入る。ラストは漫才だ。
舞台に登場してくると、じゅぴのりが早速けいたりんの琉球講談をイジる(笑)。
「いやぁ、よく寝た」
琉球講談を受けての一言だが、会場は笑いに包まれる。愛のあるイジりは、見ていて楽しい。さらに、観客にどうだったか尋ねていたのにもコンビ愛を感じた。
1977年生まれの2人。子どもの頃憧れていたのは仮面ライダーだったそうだ。変身ベルトや技の話で盛り上がる2人。筆者も仮面ライダー大好き人間だったため、2人の掛け合いに出てくる「スーパーワン」や「V3」という言葉に興奮を隠し切れなかった(笑)。
そんな中、平成の頃から仮面ライダーはバイクに乗っていないという話題に。仮面ライダードライブは車に乗っているということから、街が破壊されているのにコインパーキングを探したり、混んでいたら「全島エイサーかなぁ」と考えるのでは?など、目の付け所がシャープなネタが展開される。
続いて話題になったのは、仮面ライダー電王。電王は、なんと電車に乗っているのだ。だから、「まず最寄りの駅までバス停に行くんでしょうね」の一言に笑ってしまった。「各駅停車なら本が1冊読める」にも、内地暮らしの長かった筆者のツボに入った(笑)。
また、けいたりんが、おじいさんに痴漢されたという話をすると、会場は大爆笑。まさか、男性が男性に痴漢されることがあるとは…経験はないし、経験したくない出来事だ(笑)。
そして極め付けは仮面ライダーフォーゼ。フォーゼが乗るのは、なんと「ロケット」だ。仮面ライダー好きであるため見ていたが、なかなか攻めた設定だなぁと思ったのを思い出した。それを漫才の切り口に使うのだから、プロパン7は凄い!
フォーゼが戦いに行って、戻ってくる頃には最終回という、けいたりんのボケには会場中から笑いが。確かに、宇宙まで行くのならあり得ない話ではない(笑)。
これからも時代に合わせて、色々なライダーが出てくるのではないかという話に移り、ネタの核心へと突入する。
まずは「仮面ライダーヘンノウ」だ(笑)。ブレーキとアクセルを間違えてしまい、家族に言われて免許を返納してしまったというライダー。世相を反映した、なんとも寂しいライダーだ(笑)。怪人のそばでアクセルとブレーキを間違えて突っ込んでいくという恐ろしい技を持っているという(笑)。
続いては「仮面ライダーダイコー」(笑)。もうバレバレな気もするが、せんべろで昼から飲んでいたり、街中華で一杯やりたいと思うこともあるライダーのために用意されている(笑)。
プロパン7の2人のネタは、アンテナの感度が高くて頭が下がる。さまざまなものに興味を持っていないと、ここまで考えることはできないだろう。
一方、ダイコーは怪人のところに着くまでに40分待ちという事態に(笑)。沖縄県民なら経験したことがあるだろう、運転代行が来るまでの待ち時間。怪人も暴れ終わってしまっているという、じゅぴのりの的確なツッコミが笑いを誘う。
まだまだ続く、世相を反映したライダーシリーズ。次は「仮面ライダーソウゲイ」だ(笑)。免許を取る若者が少なくなり、母親に車で送迎してもらうライダーという設定(笑)。ライダーとしては格好がつかない。しかも、車内で母親とケンカしながら来るという体たらくに笑うしかなかった(笑)。
ご当地ライダーも出てくるかもしれないという話の中で登場したのは、仮面ライダーハーモー(笑)。先ほど、伝令のコントで登場したはーもーがここでも登場だ。何を言っているのか分からず、怪人役のじゅぴのりが言葉を解読する展開に。これに会場は爆笑に包まれた。
次に出てきたのは、仮面ライダー下地さん。もはや、ただの人の名前だ(笑)。しかも、変身するときに泡盛を飲み、変身すると「仮面ライダー上地さん」に、ビールを飲んだら「仮面ライダー仲地さん」になるというはちゃめちゃぶり(笑)。
漫才は進み、必殺技として繰り出したのが「ライダーローリング」!おおっ、かっこいい!!これまでで一番かっこいい場面だ!(笑)その技の特徴は、なんと泡盛を杯に注ぎ、飲み干し、次の人に回す。これを朝まで続けることだった。…いや、ただのオトーリ(宮古島で伝わっている独特な飲酒方法)だ(笑)。
「右から回せば大漁回し、左から回せば豊年回し、役場に行ったらたらい回し」
筆者がこの漫才で個人的に大好きな言い回しだ。語呂も良いし、リズムも良い。世相を切るような言い回しで落とすのも筆者の好みにピッタリだ(笑)。
プロパン7のコント、漫才に共通していると思うのが、この言葉遊びとテンポの良さだ。自然と笑ってしまう構造が完成されているのだろう。
最後は、仮面ライダー下地さんが仲間を呼ぶと言い、仮面ライダーダイコーが登場。じゅぴのりの「もういいよ!」のツッコミでオチ。爆笑と拍手の渦に会場が包まれる。見渡す限りの笑顔が、2人には見えていたに違いない。
エンディング
漫才終了後、プロパン7の2人は、たくさんのお祝いの言葉をいただいたことに感謝し、さらに単独ライブのチケットがすぐに完売したことを報告。そして、なんと追加公演を考えていることが、じゅぴのりから伝えられた。これに、会場からは大きな拍手がわき起こる。
「今日見れなかった人にしてくださいよ」
じゅぴのりの優しい一言に、笑いがもれた。優しい気持ちがあふれる会場。最後は観客と一緒に記念撮影となった。
その前に、20周年記念単独ライブを一緒に作ってくれたスタッフの紹介が行われた。誰もが知る芸人さんたちが顔を見せ、観客は拍手で迎え入れる。多くの人の支えで、このライブが完成したのだということが分かる。そして、スタッフとして参加したみんなの顔も輝いていた。
2時間10分を超えたプロパン7のライブが幕を閉じる。Xでこの記念撮影の写真を見たが、本当に会場全体が笑顔に包まれていた。その満足そうな顔が、ライブの大成功を物語っている。本当に温かく、優しく、おおいに笑ったライブだった。
心からの笑顔をありがとう!
会場を出ると、プロパン7の2人に声をかけて帰るために長蛇の列ができていた。プロパン7は愛されている。誰もが、ついつい声をかけてしまいたくなる、そんな物腰の柔らかさが感じられる2人を愛さない人なんていないだろう。
並んでいる一人ひとりに丁寧な声掛けをし、写真撮影に応じる。長いライブのあとでも、この神対応。素敵すぎるではないか。
筆者も記念に写真撮影をしていただいた。筆者がプロレス好きであることをけいたりんは知っているので、ポーズもプロレスラーの決めポーズを。じゅぴのりは、そのことを知らなかったけれど、筆者のポーズを真似てくれた。なんて優しい2人だ。
そして、最後にライブのレポートを必ず書くことを約束し、帰路についた。
長い間、待たせてごめん。急に仕事が入った…と、どこかで聞いたような言葉を並べてみよう。仕事にかまけて後回しにしてしまったが、ようやく完成した本ライブのレポート。多くに人に読んでもらえれば幸いだ。
プロパン7の2人の今後ますますのご発展を祈って、本レポートを結ばせていただく。
ありがとう、プロパン7。2人は、沖縄お笑い界の至宝です。