梅雨のジメジメした暑さと、晴天の差すような日差し、どちらが良いか?と聞かれると生粋のうちなーんちゅは、どう答えるでしょうか。
一応、生粋のうちなーんちゅである僕の答えを書いておきます。
断然、強い日差しの方が良い!です。
ただ単に、僕自身がジメジメした暑さが嫌いというだけなのですが(笑)。
そんな、湿気嫌いな僕がやってきたのは、「ライブができる喫茶店」として知られるアルテ崎山。
県内外のアーティストから、アットホームな雰囲気で、まるで実家に帰ってきたときのような安心感があると評判のライブスペースです。
そのアルテ崎山で、ひがっすさん(僕の知人でカホン奏者)が主催するライブ「ひとつなぎライブVol.13〜梅雨空のアジマァ〜」が開催されると聞き、参加してきました。
ひとつなぎライブVol.13〜梅雨空のアジマァ〜、開演

ドアを潜ると、会場のアルテ崎山は、お客さんのあふれ出る期待感で満ち溢れています。
誰もが顔をキラキラと輝かせて、アーティストの登場を待ちわびている模様。
そこに満を持して登場したのが、本ライブの主催者であり、カホン演奏も担当するひがっすさんです。
そのMC力で、会場に集まったお客さんを爆笑の渦に巻き込む姿は、ただのカホン奏者とは思えないほど。
それもそのはず、ひがっすさんはフリーのお笑い芸人としての顔を持ち、ラジオDJでもある多彩な人物なのです。
まずはひがっすさんから、本日のライブイベントのタイトルの説明が行われます。
実は、この日を迎える前に沖縄は異例の早さで梅雨明け宣言が出てしまい(笑)、そこだけは想定外だったと、ひと笑いを入れてくる話術に会場が笑いに包まれました。
そして、「アジマァ」については素敵な思いが込められていたため、グッときてしまいました。
タイトルにある「アジマァ」とは、うちなーぐち(沖縄の方言)で「交差点」や「交わるところ」という意味があります。
つまり、このアルテ崎山で県内外のアーティスト、俳優が交わってもらいたい、そこから素敵なものが生まれればという想いからタイトルをつけたとのこと。
ひがっすさんの、演者さんとお客さんへの素敵な想いを聞き、会場もあたたかな雰囲気に包まれます。
そして、まずは「ひとつなぎライブ」唯一無二の企画である、歌詞の朗読についての説明と、朗読担当の棚原奏さんが紹介されました。
歌詞の朗読 担当:棚原奏
ひとつなぎライブでは、各アーティストのラストソング前に、その楽曲の歌詞を朗読するという企画があります。
この企画は、アーティストはもちろん、お客さんにも人気の企画となっています。
歌詞の朗読は、アーティストにとって、とても新鮮な体験になるのではないでしょうか。
メロディを取り払った、生身の詩として聞く自分の歌詞から、今まで見えてこなかった感情が見えてくるように思われるからです。
自分の書いた歌詞の深い部分にある感情を、誰かに朗読してもらうことで掘り起こしてもらえる。
そのように僕は感じています。
今回は、フリーの俳優として沖縄で活躍する棚原奏(たなはらかなで)さんが、歌詞の朗読を担当してくれました。
奏さんは、2022年に公開された「島守の塔」に出演するなど、演劇界で幅広く活動されており、最近ではYouTubeの縦型ドラマ「リアルばいばいStory」で主演を務められています。
好きな言葉は適材適所だという奏さん、今回もまさに「適材適所」な歌詞の朗読を聞かせてくれること間違いなしです!
棚原奏さんの紹介も終わり、会場は一層期待感にあふれてきました。
そんな雰囲気の中、トップバッターの「りころころ」さんが呼び込まれます。
りころころ

りころころさんは、沖縄県内で活躍されているアーティスト。
SNSにギター弾き語り動画をアップしたり、路上ライブを中心に活躍しています。
今年からアルテ崎山の企画ライブ「ミュージックバトン(出演者が次の出演者を紹介するライブ。バトンをつないでいく形式。色々なジャンルの出演者が登場するため、人気の企画)」のMCに就任しました。
これからも、誰かの1日にそっと「灯り」をともせたらという気持ちで活動をしているという彼女の、素敵な歌声とギターの音が会場を包みます。
カバー曲(4曲)
最初の4曲は、カバー曲を披露。
可愛らしくも力強い歌声が会場に響き渡ります。
ときに切なく、ときに微笑みを浮かべながら歌う表情からは、歌詞の内容を自分事に落とし込み、自分自身のものにしているのだな、と感じられるほど。
途中にひがっすさんがカホンで参加し、りころころさんを盛り立てます。
ギターのリズムとカホンのリズムが響き、お客さんも手拍子を始めたので、会場一体が小気味よいリズムに包まれたのです。
僕の半分は
5曲目はオリジナルの新曲「僕の半分は」を披露。
切々と歌い上げる別れの曲は、心をキュッと締め付けられるような感覚を覚えます。
若い頃、誰もが経験したことがあるであろう、「好きな人となら」や「愛する人となら」という、どこか無鉄砲な感情。
でも、そんな思いにはいつか現実が突きつけられるものです。
「好きだけじゃダメな愛って本当にあるんだね 大人になんてなりたくなかったよ」
好きであっても、愛していても、その人と一緒になれる訳ではないという現実。
若さだけで乗り越えることのできない現実。
それに気づいた悲しさと、それを乗り越えて日常を送っていく強さを感じさせてくれる、素敵な曲でした。
「灯火」(朗読と演奏)

ラストソングとなり、棚原奏さんがマイクの前に立ちます。
りころころさんのラストの曲は「灯火(あかり)」。
優しく、大きな存在であった「あなた(おじいちゃん)」への感謝が綴られた歌詞。
切なくも、優しい表情を浮かべながら、大切に言葉をつむぐ奏さんの表情も相まって、会場中があたたかな空気に包まれます。
朗読が終わり、りころころさんの優しい歌声がお客さんの心に染みわたります。
「そこにいるだけで あったかい場所になるんだよ あなたが灯なんだよ」
大事な人を思う、悲しくて、切なくて、でもとても優しい歌詞。
そこにギターの音と、りころころさんの歌声が重なります。
お客さんは、誰を思い描いているのでしょうか。
本当に大切な誰かを思い出す、素敵な曲でした。
ASU華

会場内がしっとりとした雰囲気になる中、2番手として呼び込まれたのはASU華さん。
普段は、ライブハウスや道の駅、小中学校での読みきかせ弾き語り、さらには民謡酒場で歌っているといいます。
その活動の幅の広さは、客席から驚きの声が起こるほどです。
誰かの背中を押せるアーティストになれるように活動しているというASU華さんは、明るい笑顔でステージに登場しました。
僕は僕らしく
ドライブ中に見た光景をもとに作った曲。
コンビニで買ったカップ焼きそばを頬張る人のそばで、そんな人生も悪くないとファミチキを食べながら、笑い合えるのが丁度いい、そんな微笑ましい光景が歌われます。
「大切な人が隣にいるって当たり前で当たり前じゃない 僕は幸せ者だな」
日常が切り取られた歌詞ですが、本当に心に染み込んできました。
いつ、何があるかわからない人生で、大切な人が隣にいることのありがたさ、幸せさを改めて思い出させてくれる素敵な曲。
ASU華さんの、楽しそうな、幸せそうな表情も素敵でした。
戦う勇者達
力強いストロークから始まる「戦う勇者達」は、とても勇気づけられる曲です。
人は弱い存在のため、誰かと比べてしまい、自分を見うしなってしまいがち。
それでも、自分自身の心を燃やして戦うことの大切さを高らかに歌い上げています。
「何があっても絶対に胸を張って 前だけ見て立ち向かってみようか」
逃げ出したくなることがあっても、そこにとどまり前を見て立ち向かう勇気。
なかなか持てるものではありませんが、この曲を聞いていると心から燃え上がる何かを感じ、その勇気を持てるように感じます。
お客さんからも力強く、熱い手拍子が起こっていました。
この島に生まれて
沖縄の青い空と海の情景、家族が生活している風景が目の前に広がる曲。
本当に目の前に、お父さんとお母さんがいる部屋の中が浮かんでくるような、そんな優しさがあふれた歌でした。
「お父さん お母さん 支えてもらった人たちにこの歌を」
沖縄に生まれ、美しい自然と大切に思ってくれる人たちに囲まれて育ったことの嬉しさ、そして、育ててもらったことへの感謝があふれているのが伝わってきます。
僕自身、改めて両親と周りの人たちへの感謝の気持ちが込み上げてきました。
道標ー命どぅ宝ー

ASU華さんのラストソングは、「道標ー命どぅ宝ー」。
棚原奏さんが朗読を始めます。
悲しみのこもった声は、お客さんの心の奥底にある感情を揺さぶります。
生きることの大切さ、戦争の愚かさを伝える歌詞が悲しみの光景と、現在を生きる人々の姿を思い描かせてくれました。
沖縄戦最後の激戦地となった糸満の街。
糸満に住んでいるASU華さんがつむぐ言葉は、戦争の愚かさを輪郭を持って浮き上がらせてくれます。
前半の沖縄の自然の美しさと子ども達が遊ぶ情景、後半の戦争の描写が心に迫るようで、お客さんの中にも涙を堪える様子が見えました。
「おじいの証 おばあの証 わったぁのふるさと この琉球の島 皆で分かち合おう カチャーシーの舞 エイサーの音とともに この島を平和に」
心の底から込み上げてくるような低く力強い声。
沖縄の悲しみを切々と歌い上げる姿に、思わず目頭が熱くなりました。
Serika

ひがっすさんの主催ライブには欠かせない存在と言っても過言ではないアーティストがトリ前に登場です。
Serikaさんは沖縄県内外のさまざまなシーンで活動中。
日常に散りばめられた、些細な幸せや悲しみや出来事を歌にしています。
その中に込められた切なくも強い女性らしさを歌い上げるアーティストです。
聞く人の人生の一部になれることを信条に活動しています。
準備も整い、Serikaさんは繊細かつ、力強い歌声で会場を盛り上げていきます。
My life is together with you
僕自身の中で、オープニング曲となった「My life together with you」は好きな曲の中のひとつです。
穏やかなのに力強い歌声とギターの音がとても心地良い曲。
この曲は、Serikaさん本人が語るように大切に歌ってきた作品とのこと。
そばにいてくれる人への愛しさや感謝、そこから前を向いて進んで行こうとする力強さがつむがれています。
「朝焼けに手を伸ばした 太陽をつかむように これから始まったばかりでしょMy life」
過ぎていく時の流れの中、自分自身の人生を新たに始めた、希望にあふれる様子が眼に浮かぶ素敵な曲です。
MUSIC
続いて披露してくれたのは「MUSIC」。
力強いストロークで奏でられるギターの音と尖った感じの歌詞に耳を奪われます。
個人的には、女性の力強く生きていく姿を描き出しているSerikaさんの曲の中でも、この曲の女性の力強さは、男性の自分自身ですら見習いたくなるほどです。
我が道を真っ直ぐに歩んでいく、かっこいい女性の姿が目に浮かびます。
「頬杖つきながら 自分じゃない誰かのエゴにまみれた理想を描いてあげられるほど 私には時間がない」
誰かの理想どおりの自分になることよりも、やるべきこと、やりたいことに向かう姿を見事に表現しているのではないでしょうか。
SUMMER DREAM
SUMMER DREAMはアップテンポでノリの良い曲。
Serikaさんも、演奏前にできそうだったら手拍子をお願いするくらいに軽やかです。
歌詞の内容も、ストレートな恋愛ソングでした。
愛しい存在を眩しそうに見つめる視線を思い起こさせてくれる歌詞。
好きな人を焦がれる姿が、太陽や海という夏の景色とともに浮かんできます。
「太陽に向かって顔を上げるの 目を細めてしまうくらい眩しい あなたを手に入れてみせる」
情熱的な想いを、僕は一体どれくらい感じていないだろうか、などと年甲斐もなく思ってしまいました。
Strawberry
Serikaさんのライブの中でも、人気曲のひとつとして知られているのが「Strawberry」です。
ふと胸をしめつけられるような失恋ソングが、誰もが経験したであろう、あの切なさを思い起こさせます。
恋愛は甘い時間の積み重ね。
それが次第に慣れになり、すれ違い、気がつけば傷つけあうことが多くなっていく。
そんな切なさ、辛さが「Strawberry」という甘い果実の奥の奥に隠れているような、そんな気持ちを運んできます。
「君の愛がきっと僕の愛がきっと 甘すぎて甘すぎて 軽く舌を切ってしまったみたい このままじゃ2人の口の中は傷だらけ 元には戻せないStrawberry」
このまま関係が続けば、きっと相手を傷だらけにしてしまうかもしれない。
もう戻りはしない時間と相手のこれからを思う優しさに、胸の奥が苦しくなる。
心のひだに染み込むような一曲です。
泳いで

Serikaさんのラストソング、「泳いで」の朗読が始まりました。
人はきっと、間違いを重ねていく。
それでもそれを受け止めてくれる人と出会い、人生をつないでいく。
奏さんの表情が、声が、そう語りかけてくれているようで僕はウルッとしてしまいました。
穏やかなギターの音色が会場に響き、穏やかな歌声が広がっていきます。
人は弱くて、誰かの支えがないと簡単に溺れてしまうものかもしれません。
そんな時に、そっと手を差し伸べて一緒に泳いでくれる人がいたのなら、それは幸せなことなのかもしれない。
そんな穏やかな気持ちになる、素敵な曲でした。
「幸せの形なんて 見えないから それでいいの」
このワンフレーズに幸せとは何か?が詰まっているように思います。
誰かの描いた幸せの形に、僕たちはとらわれてしまう。
でも、幸せの形なんて本当はたくさんあって、ひとつの形として見えるものではないのかもしれません。
ギターと歌声の余韻が会場を包みます。
それもきっと、幸せの形なのかもしれません。
土屋雄太(ひじやゆうた)

いよいよ本日の大トリを務めるアーティスト、土屋雄太さんがステージに呼び込まれます。
ご自身のバンド「コンビニマンションテクニカラー」の活動休止後、ソロ活動を開始。
岡山に「土屋研究所ーひじラボー」という、メジャー・インディーズを問わず、多くのアーティストが訪れる LIVE BARを開店しています(今年で7周年とのこと!)。
本人曰く、午後2時から呑んでいるとのこと(笑)。
初の沖縄ツアーという土屋さん、果たして、どのようなライブになるのか、お客さんも拍手喝采で土屋さんを迎えます。
劣等生
大トリの口開けに土屋雄太さんが選んだ曲は「劣等生」です。
伸びやかで力強い歌声が会場内を包み込みます。
不器用に生きる人ほど、僕は惹かれてしまう傾向があります。
だからこそ、この曲の「僕」に共感してしまいました。
それはきっと、僕自身が不器用で、劣等生だからなのかもしれません。
「何かを拾うたびに この手から何かこぼれ落ちて 本当に大事なものは 何ひとつ僕に残っていないけど」
さびしそうな笑顔を浮かべながら、涙を浮かべて空を見上げている姿が浮かんできます。
「痛みを抱いて 動き始めるのさ」
この一言に、お客さんは心打たれたのではないでしょうか。
じっと土屋さんの顔を見つめる瞳、耳を傾ける真剣な表情。
きっと、誰もが自分の劣等生な部分を見つめながら、励まされていたに違いありません。
さよならサンセット
2曲目は「さよならサンセット」。
アップテンポでノリの良い曲が始まり、お客さんからは自然と拍手が起こります。
夕日がキレイな坂の上、好きな彼女との幸せな時間が浮かんできました。
沖縄も坂の多い土地があり、どこか歌詞の内容とリンクしています。
「さっきまで君が張りついていた背中はあったかいな」
「またすぐにでも 君の声が聞きたいよ」
真っ直ぐな歌詞が、グッときます。
ふと思い浮かんだのは、高校生のカップル。
僕には経験がないのですが、制服を着た2人の幸せそうな光景が目の前に広がります。
遠い記憶なのに今でも思い出して、胸がキュンとなるような素敵なラブソングでした。
ひぐちたかゆき
※表記不明のため、ひらがなにしています。
3曲目は、友達の結婚式のために作ったという曲を披露してくれました。
タイトルの由来は、「タイトルを間違えることが多いので、新郎の名前にしました」とのこと。
友達である新郎への愛情が込められている素敵なタイトルだなぁ、と個人的に思いました。
曲の中に登場する新婦の愛情がすごく感じられる、とても穏やかな気持ちになる曲。
新郎を支える強い気持ち、最後まで添い遂げようとする優しさがあふれています。
「私より1日、1日だけ長く生きてね そして来世も うまく見つけて 見つかったら うまく逃げるわ」
この歌詞の素敵さに、心奪われてしまいました。
真剣さと冗談の入り混じった言葉の中に、2人の関係性が感じられます。
こんな素敵な関係を築けたら、きっと楽しくて幸せな結婚生活が送れるだろうなと、想像してしまいました。
聞きたりない
楽しいことばかりではなく、苦しいこと、辛いこと、さまざまな経験を積み、それでもなぜ歌を歌うのか、自分の中で見つけた答えを曲にしたのが「聞きたりない」です。
実は僕と1歳違いだという土屋さん。
僕自身、ライターという職業を続けていく意味を見失うこともあったので、共感しきりの曲でした。
人生とはどんなものだろう。
辛いこと、苦しいことから何かを学び、達観したような気で過ごしているけど、結局は不安だらけというのは、人間として普通のことなのかもしれません。
「まだ僕は まだ僕の歌を 聞きたりないみたいだ なあ そうだろ」
それでも自分自身で選んだ道を、しっかりと歩いていく強さと決意を感じる素敵な曲でした。
愛すべき日々と獣

本ライブ最後の最後の曲は、「愛すべき日々と獣」です。
奏さんの朗読が始まります。
自分の過ごす日々はどこかうまくいかないのに、「君」の日々はうまくいっている。
そんな日々を羨ましく思いながら、もがきながら暮らしていく。
でも、負けたなんて思いたくないから、手を振ったその手に、チョキを出して勝つ。
そんな心の微妙な変化が、胸に響きました。
「春を食べて 夏を食べて 変わり映えのしない部屋を食べて 止まったままの時を吐き出して 手を振った君に 僕はチョキで勝つ」
力強いストロークと、張りのある伸びやかな、それでいて心に絡みつくような土屋さんの歌声。
そこに歌詞の力が加わり、会場を包み込む。
お客さんはじっと聞き入り、すべてを噛み締めているように感じました。
本ライブを大トリとして締めた「愛すべき日々と獣」が残した余韻は、いつまでも味わっていたい素敵なものでした。
「ここは素敵な交差点」そんな県内外のアーティストたちが奏でた最高の時間を堪能

「ひとつなぎライブ Vol.13〜梅雨空のアジマァ〜」は、幸せな余韻を残して終了しました。
四者四様、それぞれの楽曲がお客さんの耳と心をとらえて離さなかったのは間違いないでしょう。
その証拠にライブ終了後もお客さんは会場に残り、笑顔で来場者同士や出演者と会話を楽しんでいました。
人生のさまざまな場面が切り取られた楽曲たち。
そして、それを朗読という形で、裸の言葉として伝えられた歌詞たち。
お客さんの心には、それぞれの人生の一場面が思い浮かび、その思い出を噛み締めていたことでしょう。
僕がそうだったように。
今回、出演予定だった「かわらかの」さん。
体調不良により、出演が叶わなかったのは、ご本人にとっても悲しいことだったに違いありません。
でも、僕はこう考えました。
「お楽しみはまた、次の機会に」と。
僕自身も、すべてのお客さんがそう思っているのではないでしょうか。
次の機会に、またお会いできるまで、沖縄で多くのファンが待っています。
最後に、出演していただいたアーティストの皆さまに感謝。
歌詞を朗読し、言葉の持つ力を引き出していただいた、棚原奏さんに感謝。
各出演者の演奏に、カホンとして参加し素敵なリズムを生み出してくれた、ひがっすさんに感謝。
ライブ会場として、落ち着いた雰囲気とアットホームな空気で満たされた場を提供していただいた、アルテ崎山に感謝。
そして、素敵で幸せな時間をともにしてくれた、最高のお客さん、皆さまに感謝。
素敵なライブをありがとうございました。